日伊テレビCM論争勃発
日本語の会話の授業、
あるコマーシャルを資料として選んだ。
♪やる気スイッチ 君のはどこにあるんだろう
♪教えてあげるよ 君だけのやる気スイッチ
オンライン授業に切り替わって早1ヶ月。
もともと、大学の授業では出席をとらない。
大学生はもう子供じゃないから。
その授業に行くかどうか、
自分で考え、自分で決める。
そして今。
君たちは、
朝を迎えるたびに、
今日、俺はオンライン授業に参加したいのか、と。
先生のつくったパワーポイントを開きたいのか、
もしくはNetflixを開きたいのか、
あるいはどうぶつの森へと出かけて行きたいのか、と。
自分で決める。
それは、まさに現代の修行。
ということで、そんな日々を送っているみんな(そしてわたし)にとって、
やる気について考えるのは、
まぁいいことかと思ったのだった。
オンライン授業当日。
やる気スイッチのCMをシェア。
視聴後のみんなの表情が、パソコンの画面にうつる。
あれ、反応いまいち・・・
教材の選択に、すべりましたでしょうか、わたくし。
どど、どうでした?
「ぜんぜん意味がわかりません」
あ、そう。
でも、ぜんぜんって、意外です。
「日本のコマーシャル、本当にいつも意味がわかりません」
そう、いつも?
「だいたいいつも。でも、留学していたときに、日本でずっとみてたから、もう慣れました」
わからなさに慣れる・・・。なんですか、それ。
塾のコマーシャルなんですよ。
「うーーん、でもそれで、何が言いたのか、ちょっと・・・」
わかりました。じゃ、もうこうなったら、がっつり説明を試みますけどね。日本の中学生とかが、ほら、受験がたいへんでしょ?それで・・・、ほら・・・スイッチ押した人はさ、塾の先生じゃん。みんなも、今こんなquarantena(隔離)で、勉強へのやる気はあるのですか・・・?そうそう、うんうん、ないね。だからさ、この中学生の気持ちわかりませんか?でも、勉強する気がない人もさ、こんなふうにこの塾にいけば、やる気が・・・
「ああ。でも、なんでスイッチ?このコマーシャルでは、この塾のよさを何も説明していないですよね」
おぅ、正論。
ええ、まあ、でも、なんというか、イメージだ。むしろ祈り。
塾に行けば、うちの息子もスイッチONするかもしれないな的な。
「ははは。でも、イタリアのコマーシャルは、そのもののいいところをはっきりといいますね。例えば、どれだけ質がいいとか、どんな材料使っているとか」
よくあるイタリアのコマーシャル例としてMulino Bianco(クッキーやパンのブランド。スーパーで買えます。)のCMをシェアしてくれた。
あー、この感じね。
イタリアの大地の恵が100%とか、キラキラファミリーがキラキラした食卓囲むとか。
でもどれもこんな感じ?逆につまんなくない?
「まぁ、イタリアのコマーシャルは、だいたいそうです」
「日本のコマーシャルは、映画みたい笑。何のコマーシャルか、最後まで見ないとわかりません。例えば、これとか・・・」
それぞれが推しの日本のCMを、
次々にオンライン上にシェアし始めた。
って、こんな昭和感あるコマーシャル、どこで見つけてきたんだ。
でも、ありがとうございます。
ついに、だんだんわかってきました。
たしかに日本のCMは、それ商品と関係ないじゃんってなりますね・・・
携帯電話のCMで、
桃太郎が恋愛したり、犬しゃべったり。
それよりも、みなさん、
推しCMめっちゃシェアしてきてくれますけど・・・
どれだけ日本のお気にCMストック、貯めてたの・・・?
日伊広告比較論について、持論を展開する日に備えてきてたんですか?
いつも想像の斜め上、来ますね。
ですから、もう、当然に、やる気の話は、けっこうです。
今日、一番勉強になったの、わたしでしょう。
(にしだ)
0コメント