Sorelle d'Italia, l'Italia si desterà!

姉妹都市の活躍

最近のイタリアでは、政治家がロックダウンの後どうすればいいのかをめぐって、終わりのないような会議で意見をぶつかっている一方で、今までの政令の効果が実際にあるのかは、国民が疑問に思っている。今後、徐々に企業を再開していかなければ、どんなに多くの人々に貧困をもたらすかという恐れがあるので、今や、イタリアはさらに深刻な経済危機に陥らないように、ヨーロッパからの援助が必要なのである。ただし、イタリアの政治家は欧州金融機関に対して、まとまった提案を早く取り上げられないとなったら、おそらくヨーロッパからの援助は、複雑な官僚制を通じて、これからイタリアが迎える過渡期の経済を支えるのが遅くなってしまうかもしれない。

残念なことに、ヨーロッパでの縦断的な支援制度は理論上にのみイタリアやほかに新型コロナウイルスの蔓延に苦しんでいる国を支援している。それに対し、裏には、マスコミで紹介されていない姉妹都市の活躍がある。二月から、イタリアの市町村は資金不足で助けがもらえないとき、具体的に支援したのは、その市町村の姉妹都市だったのである。

1990年 平成二年

2019年 令和元年

甘楽町とチェルタルド市をはじめとしては、1983年から姉妹都市になっている。チェルタルド市はトスカナ州(感染者数8110、死亡者数602)に位置しており、人口はおよそ1万6000人。三月四日から保育施設を含め全ての学校を閉鎖し、市民は原則的に週1回、食用品の買い出しなどの時だけ外出できるとなっている。市長は、同23日からは病院や役所などを除き多くの業務が休止されており、仕事が出来ず経済的に困窮する人が増えていると甘楽町の茂原荘一町長に伝え、「老人施設などで使うマスクがない」と助けを求めた。ところが、町の備蓄にあるマスクは少なくて分け兼ねるので、甘楽町と友好関係のあるハルビン市(中国)に依頼を伝えた。そこで、情報を聴いたハルビン市は、同26日に、赤十字などを介してマスクを送ると決めた。その間に、チェルタルド市の事情を聴いたら、甘楽町内にある企業はマスクを寄贈し、その一部もイタリアへ送ることにして、全部でマスクは5000枚を越えたのだ。

また、四月の初旬に熊野市のサラヤ株式会社から、ソレント市(カンパニア州)が熊野市の姉妹都市として5000枚のマスクを受けた。それで、ジュゼッペ・クオモ市長は「近年樹立された世界中の市町との絆から生じた友情や連帯の気持ちに、イタリア人として、ソレントの市長として、感激しています」と述べた。

日伊だけでも姉妹都市や友好都市は多数あり、ここまで紹介したのは、氷山の一角だと言えるであろう。本記事で日本以外の国からの援助のことを省いたのは、正直に言うと、書ききれない事柄なのだ。それでも、日本の市町からの援助だけに注目しても、この市町と市町の関係の大切さが明らかになる。上記の茂原町長の言葉では「困ったときはお互いさま。友達に友達を助けてもらえることになり、とても感謝している」ということだ。この際こそ、これからより日伊交流を促進すればいいと思い、困難な時にもお互いに助け合うことだ。

(ウィリアム)

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